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Table 1. Physical characteristics of the subjects.

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Table 2. Score of sit-and-reach. mean±SD

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者(16名)は、安全上の理由より被験者からはずした。結果的には被験者となった腰痛経験者は40名(52±9歳)、無経験者は102名(52±10歳)で、両群間に有意な年齢差は認められなかった。
長座体前屈の測定6)は、十分な準備運動の後に、台の高さ30cmの長座体前屈計を用いて行った。測定値は、足底の位置を起点(その点に到達しない場合はマイナス)として、cm単位(四捨五入)で記録した。もし、膝が十分伸びていなかったり、両手が均等に伸ばされていなかった場合はやり直し、2回行って良い方の値を採用した。
統計処理
測定値の平均値の差の検定は、腰痛経験および性を要因とした二元配置の分散分析により行い、posthoctestには、Scheffの方法を用いた。なお、有意水準はP<0.05に設定した。

 

研究結果

表1に被験者の身体特性を示した。本研究での長座体前屈の測定対象となった腰痛の経験者は、男性では51名中15名(29.4%)、女性では107名中25名(23.4%)であった。なお、聞き取り調査時点において腰痛があると答えたために長座体前屈の測定を行わなかった被験者は、男性10名(52±11歳、19.6%)、女性6名(52±7歳、5I6%)であった。
表2に、各群の長座体前屈の測定値を平均値±SDで示した。分散分析の結果、腰痛歴と性との要因間に交互作用は見られなかった。また、各要因の平均値は腰痛歴のない者がある者より4.0cm、また女性が男性より6.3cm有意に大きな値を示した。

 

考察

腰痛は、欧米の疫学的な研究10)によれば、一生の内に非常に多くの人(人口の60〜80%)が経験することが知られている。しかし、その要因は複雑で、多くの因子が引き金になって発生するものと

 

 

 

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